”釣りインストラクター”のオファーを辞退していたという、おハナシ。

たまーにくる製品の紹介やレビューのオファーについては「少しでも多くの方々に製品&釣りの魅力をお伝えする一助となれば」という思いから原則、快くお引き受けすることにしています。

https://fumian.official.jp/archives/post-11935

 

が。

1件だけお断りしたケースがあります。

それが、「釣りのインストラクター」です。

事の経緯をお話しすると以下の通り。

ちょーど1年前くらい、TwitterのDMで下記のような趣旨のメッセージが届きました。


・「釣りの楽しさを知っている」釣り経験者の方に初心者の方向けのレッスンを公開していただきたい。

・釣りを始めたくても、ネットや書籍の情報だけではどうしても情報が多すぎたり、何が大事かわからない事がある。

・そこで釣り経験者からの的確なアドバイスがあれば正しい知識だけを身につけられるので上達も早く良い釣果に結びつくと考えている。

・初心者の方にゴミや駐車、周りの方への配慮から、道具の使い方、餌の付け方、魚の外し方など、ちょっとした釣り方のアドバイスなどしていただくレッスンを

・〇〇(業者名)では、XXX分YYYY円からレッスンを販売可能。

・手取りは手数料を引いた額になりますがちょっとした副業にいかがでしょうか


釣りに関するSNS活動を長らく行ってきて、文庵もようやく世間様の認知度が高まってきたなぁと勝手に自画自賛するとともに、「このライフシフトの時代に釣りを副業に出来るなんて良いお話だなぁ」と思いました。

But。

一瞬考えて「辞退」の返信をしました。

オファー元のアカウントを見る限り4,000人くらいのフォロワーさんがいるので決して怪しい業者さんではないと思います。

ではなぜ辞退したのか、って?

はい、その理由をこれからじっくり紐解いていこうと思います。

1.どこまでコミット出来るか?

顧客の要望と教える側(つまりワタクシ)の”コミット出来るレベル”に乖離がでちゃいそうっていう懸念です。

顧客は当然のことながら「魚を釣る」というのが一番のゴールだと思います。

しかしながら、教える側はそれを100%コミットすることは出来ないからです。

なぜなら、ゴルフとかテニスであれば自分自身の技術を磨けばそれがそのまま試合の結果に反映される一方で釣りの場合はどんなに自分のスキルが高まっても相手(魚のこと)がいて初めて成立するものだから、相手(魚のこと)の都合までコミットするのは難しいという点です。

「それなら、魚がよく釣れる場所の見極め方を教えればよいじゃん」というご意見があると思います。

ごもっともだと思います。

それがこれからお話しする2つ目の”辞退した理由”につながります。

2.釣り禁の場所が急増する現状の中で

顧客が「魚を釣る」というゴールに到達する、一番シンプルな近道は「釣れる場所に行って釣れる仕掛けで釣る」だと思います。

「釣れる場所」も「釣れる仕掛け」も教える側には今までに培ってきた知見や経験があるので、それらを顧客に分かりやすく説明してあげればよい・・・たしかにそうなんですけど、私はこの点自身がひっかかったのです。

特に「釣れる場所」についてです。

昨今の釣りブームにおけるマナー問題から、多くの釣り場が「釣り禁止」に追い込まれている実情は、TVニュースでたびたび取り上げられるほどです。

https://fumian.official.jp/archives/post-3113

そいういう状況の中、むやみやたらに「釣れる場所」を教えてよいものかどうか、という点が喉の奥にひっかかった魚の小骨のように残ってしまった、というのが2つ目の理由です。

3.ブログやSNS活動の意義

前述のオファーの文面を見ると「ゴミや駐車、周りの方への配慮から、道具の使い方、餌の付け方、魚の外し方、ちょっとした釣り方のアドバイスなどしていただくレッスン」という記載もありますけど、これらについてお金をいただくのはちょっと申し訳ないなぁというのが文庵的な見解です。

っていうか。

そういうのが知りたければ、とりあえず当ブログを読んでくださいっていうのが本音ですw

なんてったって、釣りの魅力や楽しさや文庵独自のくだらない釣り関連のネタなんかもふくめ600以上の記事がありますので、なにかしらのお役に立てるのではないか、と。

またTwitterでDMをいただくこともあるのですが、ご質問については基本的にお答えしていますし(プライベートや具体的な釣り場は除く)。

もちろん、無償です。

一応、下記に質問先リンクも貼っておきますね。


っつーわけで。

目先のお小遣い稼ぎと文庵の活動&ポリシーを天秤にかけた結果、上記3つの理由から釣りのインストラクターをご辞退させていただいた次第です。

だから、有名なレイクでバスボートかっ飛ばしてガイドとかやっている人ってすごいなぁって素直にそう思います。

(ってか、もし万が一ボーズだったりしたら返金してくれたりかわりにお土産たくさんくれたりするのかな?)

なお。

最後にもう一度書いておきますけど、オファーを頂いたところは決して怪しい業者さんではないと思いますし、こういうビジネスを否定するわけではないのでその点だけご理解頂ければと。

それと、引き続きフィールドテスターやモニターについては快諾させていただきますので、大小問わずメーカー様どうぞよろしくお願い致します。

 

a.コラム

Posted by fumian