ここがヘンだよ、釣り業界 #1「意外と権威主義?」

1970年代後半、物心がつく前、齢にして3歳くらいの頃に父から教えてもらった「釣り」。

その後、1993~2013年代は釣りから一切離れてしまいました。

そうなんです、1990年代中頃のあの”空前のバス釣りブーム”を体験していないのです。

たまにTVでやっているのを見て「あぁ流行ってるんだなぁ」くらいは知ってましたけど。

で。

久々に釣りを再開して約9年。

「???」って思うことがたくさん出てきたので、ここらでまとめておこうかと。

今回のテーマ:権威主義

Youtubeの動画を見ていて、共通する違和感があります。

「村田基氏の発言こそが正義」みたいな風潮がある点です。

そりゃぁバス釣り黎明期より実家の釣具屋さんの経営のみならず釣り雑誌のライターからメディア出演まで、ブームをけん引した第一人者としての貢献度は計り知れないものがあるでしょう。

レジェンドとして君臨するのもわかります。

だがしかーし。

その「レジェンド」を神格化っていうか権威化しすぎてません?って思う節が。

 

村田さん、自身のサロンの動画で数々の質問に答えているんですけど持ち前の”天井知らずの自己承認欲求”と”逆張り気質”から、「あぁ、そんなに白黒はっきり言いきっちゃっていいのかね。」とこちらが心配するくらいの「決めつけ回答」のオンパレードw

その回答は長きに渡る経験に裏打ちされた回答なのかもしれませんが、学術的に証明されたものではなくあくまで”経験”からのもの。

彼の発言ってそこまで妄信していいんですかねぇ?って。

本来、業界をけん引するアイコンに位置する人は”余裕を持った発言(=いろんな可能性を残した発言って意味)”をすることで、その業界を活性化させるものだと文庵的には思うわけです。

ルールや安全対策などは「〇〇は△△じゃなきゃダメ」とかはっきりとした断言も必要かと思いますけど、釣りのスタイルやタックルの選定についてまで「決めつけ発言」をするのは業界自らの””首をしめる”ことになるんじゃないですか?自分のお店で物が売れればよいですか?業界全体のことを実はそんなに真剣に考えていないんじゃないですか?みたいな疑問点が次から次へと沸いてきてしまうのは私だけなのかなぁ。

サロン動画で質問した視聴者さんは何の疑いもなく回答という名の”教え”を信じちゃうんだろうなぁ・・・って憂いながら視聴するのがワタクシの楽しみ方になっていたりします。

これって、宗教の教祖と信者の関係にも遠からず・・・みたいな。怖っw

「釣り」って趣味は、その昔はおとーさんとかおじーちゃんとか釣り場で知り合った年長者など身近な人から教えてもらって、そっからじぶんで試行錯誤してどんどん腕が上達していくっていう図式が成立していましたけど、核家族化とか釣り禁止エリアの増大など社会構造の変化によってその形も随分と変わってしまいました。

更にインターネットの普及により試行錯誤しなくてもネットで検索すれば答が見つかってしまう、ともすれば、レジェンド級のプロにダイレクトに質問して答えがもらえるというイージーな環境が整っちゃったっていうのも、”自分で考える楽しみ”が減っちゃった一因かもしれません。

そのうち釣りに行かなくても”動画を見て釣りした気分になった”と満足する人たちであふれかえっちゃったらもう業界は縮小の一途をたどるだけでしょうねw

という点からも、ご意見番みたいな人はもう少し「〇〇というやり方もあるよ」とか「△△とか◇◇とかあとはお好みで」みたいに、相手に”考える余地”を与えるような発言をした方がレジェンド感が増すと思うんですよねー。

そういう観点から、村田氏の切り抜き動画を見ていただけると、また違ったものが見えてくるかもしれませんよ。

なにも見えてこない人はもう立派な”信者”さんです。教祖の言う事を妄信してこれからも頑張ってくださいw

信者さんの目を覚まさせるために最後に1ネタぶち込んでおきましょう。

村田氏が一番やらかしてしまったのは、”釣りアパレルの進化”を確実に遅れさせたことです。

まずは、こちらをご覧ください。

1996~1997年くらいのメンズノンノの抜粋です。

対して、こちらもご覧ください。

ほぼ同じ時代に販売されていた村田氏のバス釣りビデオから抜粋した1シーンです。

・・・。

とうてい同じ時代とは思えないくらいのファッションセンスの違いを感じていただけたのではないでしょうか?

ジムさんも釣り業界を背負って立つアイコンなんですから、「これちょっとダサくない?」と発言できる力もあったことでしょう。

なぜしなかったのか?

しなかったんじゃなく、「何がオシャレで何がダサいか」の提言が出来るくらいのファッションセンスがなかったのでは、と推察します。

また「そんな若者の雑誌とおじさんを比較するのはアンフェアだよ」という声もあるかもしれません。

が。

1958年生まれの村田氏、上記画像のころは40歳くらいだと思います。

40歳前後(2023/09本記事執筆当時)の芸能人を想像してみてください。

小栗旬、向井理、嵐のメンバーがこんな格好で釣りをしている姿も想像してみてください。

・・・?!

釣り業界をけん引する立場にいたんだったら「釣り師の地位向上」という一環で、ファッションっていうか身なりについても考えてムーブメントをおこしておけば、小池百合子ちゃんも「バスの外来魚問題」をこんなおおごとにしなかったかもしれません。

知らんけどw

でも、やっぱ、見た目が「くそダサいやつ」より「スマートな服装」の人の方が第一印象は良いし好感度高いですからね。

そういった意味で、同時代に「オタクの趣味」→「おしゃれなライフスタイルの一つ」とイメージの180度転換に大成功した業界を参考にできなかったことが悔やまれます。

それは何かって?

ゲーム業界です。

特にSCE(プレステの会社)はイメージ転換の最大の功労者だといえるでしょう。

そんなお手本が同時代にいたのに・・・釣り業界のアイコンは頭にバンダナですw

 

 

まとめ

ワタクシ、決して村田基氏のことが嫌いなわけじゃないんです。

好きでも嫌いでもないっていうかただの”天井知らずの自己承認欲求”と”逆張り気質”にあふれた釣具屋のおじさん、それ以上でもそれ以下でもない存在に過ぎないです。

ただ、”空前の釣りブーム”が巻き起こった際に釣り業界が”神輿”として担ぎ上げる人選に失敗しちゃったんじゃないの?っていうのは、「村田教」の信者の多さから危惧しているところではあります。

そして。

カリスマの言葉に傾倒するのも完全には否定しないですけど、自分で考えて見極める目を養ってみると、釣りに関するありとあらゆる”景色”が変わって見えて面白いのでは、っていう提案で締めたいと思います。

 

 

a.コラム

Posted by fumian