【房総グルメ#29】(木更津市)一気に九州にワープ出来るラーメン。
最近ではとんこつラーメンも種類がより細分化され、ルーツを辿るのが難しくなってきたような気もしている中、ここ千葉県では木更津(ほぼ君津寄り)で、”これぞ本場のとんこつラーメン”と胸を張って紹介できるお店があります。
そして長年の希望が叶い、この度ようやく初めて来訪することができました。
というわけで、今回紹介するのは”九州ラーメン 友理”さんです。
木更津(君津)にとんこつラーメンのお店が多い理由
このエリアとんこつラーメンの浅からぬ関係の起原はおよそ50年前に遡ります。
1960年代の終わりに、九州の大手製鉄メーカーである新日鉄が、君津に新しい工場を作ることに伴い多くの従業員も九州から移住することになりました。
その数、およそ2万人。
この時期を境に君津は高度成長の流れに乗っかりただの山だったところが切り開かれ、大きな住宅エリアへと発展を遂げることになります。
九州からそれも2万人もの大量大移民が行われるとなると、このエリアは使われる言葉から食文化まで地元を懐かしむかのごとく九州のカラーが色濃いものになりました。
その一例としてあげられるのが今回取り上げている”とんこつラーメン”。
ラーメン屋さんもこの”大移動”に合わせて、君津という新しい地に商機を見出し移転してきた、という時代的背景もありこのエリアにはとんこつラーメンのお店が多い、というわけです。
これぞ本場の味
首都圏で食べられるとんこつラーメンといえば白濁したクリーミーなスープが多いです。
これはこれで美味しいのですが、九州のとんこつラーメンとは実はまるっきり違います(九州のみなさま、当たり前のコトを偉そうに書いてしまいすみません、関東圏ではこのあたりの勘違いしている方々が多いのであえて強調した次第です)。
それを知ったのは、数年前に仕事の都合で頻繁に九州出張をしていた際に事前にリサーチしていたお店をたくさん巡って食べた経験によるもの。
どう違うか?
言葉で表しにくいので直接食べに行ってもらったほうが早いと思います。
その前に。
いちおう写真だけでも載っけておきましょうかね。
まずはメニュー。
見切れていますがラーメン700円(税込)もあり、そちらをオーダー。
スープの白濁さ加減も控えめで、ともすれば、その臭みが人を選ぶとすら言われる”テイスト・ザ・九州”。
私はこの臭みも含めて本場の味だと思っている人間ですので容易に許容しています。
「しっかり白濁してこそとんこつラーメン」「夏の定番はTube」みたいに凝り固まった考えを持つステレオタイプな毎日が蜃気楼の彼方に消えていかない残念な人たちに是非食べてもらいたいと願ってやまない今日この頃w
でこっちが、長崎ちゃんぽん。
トッピングされている具のエキスが溶け込んだスープはエンドレスで飲み続けられそうな気持ちにさせてくれます。
コロナ禍でふるさとの九州になかなか帰る機会が作れない人、
九州を離れて久しく本場の味を懐かしみたい人、
九州に行ったことがないけど本場のとんこつラーメンを食べてみたい人、
是非食べに行ってみてみて下さい。後悔はさせませんよ〜。