ここがヘンだよ、釣り業界 #2「レアルアーって”ツボ”じゃない?」
このシリーズは、シニカル&好き放題に書いていこうと思っているので、共感できない方もいらっしゃるかもしれませんが、でも割と的を射ていると思うので、今回も早速始めてまいりましょ~。
で。
釣りブログを開設して約9年。
かつて、Jackallのマイクロタッピーやマイクロポンパドールやルーディーズの魚子ラバがレアルアーとして手に入りにくい時に「ほしいなぁ」という気持ちはあったものの、店舗を巡ったり抽選販売に参加したりっていうほどの物欲は生まれませんでした。
そんなワタクシにとっていまだに理解できないのが、レアなルアーに群がる人たちの心理。
特にバス釣りにおけるジャイアントベイトの人気がすさまじいものがあるというのは前から”本所七不思議並”に奇妙に感じています。
「比較的漁場に恵まれた西日本だったらあんな大きなルアーで釣れるのかなぁ」
「バスがすっかりスレ切った我々が住んでいる東日本じゃあんなの使っておかっパリで釣ろうなんて正気の沙汰じゃないと思うんだけどなぁ」
「隣であんなでかいルアー投げられたら、迷惑千万だよなぁ。騒音公害認定してほしいくらい」
などなど。
疑問しかありませんw
一方で、これってメーカーさんのプロモーションがうまいなぁって関心しているところでもあります(後述)。
なぜかって?
人気ジャイアントベイトで売り上げを伸ばしているメーカーは「魚が釣れようとも釣れなくても”人を釣っちゃえば(=人にお金を出させてしまえば)”うちら儲かるじゃん」っていうのに気付かせることなくうまぁい具合に人気度&レア度を煽って、一般消費者に買ってもらえているからです。
この際、目を覚ましちゃいませんか?
1.「人気ジャイアントベイトはロマン」
いいですねぇ、とても典型的なテンプレですねぇw 結婚式場で「一生に一度なんですから」って言う殺し文句にまんまとたぶらかされてオプションてんこ盛りにしちゃう人の心理に近いのでは?
確かに「ルアー縛り」という楽しみ方もあるし、それで釣れたら喜びもひとしおだと思います。
でも。
ルアー釣りの真理として”大は小を兼ねない”というのがあります。
ルアーは小さければ小さいほど魚がヒットする確率は高まります。
なぜなら、自分よりもサイズが大きいルアーに食らいついてくることはほぼないからです。
(特殊なシチュエーションとか言い出したらきりがないので確率論の話)
それでも、「ロマンを追い求めたい」って言うんなら止めはしないです、はいw
2.企業が売り上げを伸ばすには単価の高いものを数多く売ること
たとえば、原価800円のものを1,000円で売るのと、原価8,000円のものを10,000円で売るのではどちらが儲けが大きいですか?ってこと。
この例えなら小中学生でも容易に回答が出ると思います。
後者ですよね。
じゃぁ、その単価の高いルアーを多くの人に買ってもらうにはどうすればよいか?
消費者にそのルアーを手元に置いときたいと思わせる事。
そう思わせるために、メーカーはあの手この手を使ってプロモーションをします。
場合によってはレア度を煽るために出荷調整をしているかもしれません(あくまで推測)。
なお、そのルアーが本当に釣れるのかどうか、それを見極めるバロメーターになるのが、Youtubeです。
素人でも気軽に動画がアップロードできるメディアですから、そのルアーでちゃんと魚が釣れていればみんなこぞって動画にアップしていると思うんです。
ところが。
人気ジャイアントベイトのみならずレアルアーで魚が釣れている動画って意外にそんなに多くないことに気づくと思います。
それでも、ロマンを追い求めて高額なルアーを手にしたいとおもいますか?
あと。
これはもう「なんだかなぁ」って話なんですけど、「飾っておきたいんだもん」っていうケース。
たぶん、下記の投稿では「しばらく」って書いてますけど、おそらくずっと未来永劫エターナルに飾っておくのではないかと予想。
いいねが80もついている時点でなんというか・・・。
そりゃぁもちろん人それぞれの価値観があって当然だと思うんですけど、釣りをしない人からしたら「使わないルアーを飾っててキモくない?」とか「えっ、10,000円もするのに使わないの?」と思われてもおかしくないのでは?
所有者と第3者で価値観がまったくかわってしまうこの構図ってアレと似てると思いません?
そーです、マルチ商法とかで売られている”あやしいツボ”です。
あれよりたちが悪いのは、ツボの場合は押し売りみたいに売りつける「悪質さ」が顕在化しているのに対し、レアルアーの場合は購入者が半ば洗脳されたかの如く「(レアルアー名)が欲しいぞほしいぞ、修行するぞ修行するぞ~・・・」みたいに心が奪われちゃっていることです。
釣り未経験の彼女が初めて彼氏の部屋に行って飾ってあるのを見かけたら「この人の経済観念、大丈夫?」と100年の恋も冷めちゃうかもしれません。
私なら、代わりに木彫りの熊を飾っておきますw
ちなみに。
本記事、ジャイアントベイトがなかなか手に入らないことに対する妬み嫉みで書いているわけではないです。
なんつったってジョイクロ128以上のルアーを投げたことないし、これからも投げる予定もないですし。
最後に。
タイトルにある「ツボ」っていうのは、
・プロモーションにまんまとノせられて、欲しくなっちゃうのはメーカーのおもう”ツボ”
・部屋に飾ってご満悦ってのは、価値の良くわからん”ツボ”と一緒
というダブルミーニングだったんですねぇ。
オアトガヨロシイヨウデ。